書物

図説 英国コッツウォルズ―憧れのカントリーサイドのすべて (ふくろうの本)

コッツウォルズとはイングランド南部の、ナショナルトラストなどによって守られている里山地域のことを指すらしい。この本は主に旅行者がターゲットらしく、短い滞在期間でもちょっとした隠れ村に行ったり、お買い物をしたりと楽しめるようにたっぷり写真付…

ケンブリッジのカレッジ・ライフ―大学町に生きる人々 (中公新書)

ケンブリッジに1年半滞在した明治大学の先生の思い出話。オックスフォードとケンブリッジに特に特徴的なカレッジとは何かから始まり、英会話力の身につけかたの考察まで、英国生活全般にわたる思い出が綴られている。カレッジにどっぷり浸かっているわけでは…

日本人がまだまだ知らない英国 旅のヒント・コラム178 ロンリープラネット・コラムセレクションシリーズ

「ロンリープラネット英国」からコラムのみ抜き出したもの。元の本は1000ページを超える大書で開くのも一苦労なので読みやすくなっていてよかった。親の本棚に見つけたときはガイドブックのコラムだけ集めて別本を作るなんてひどい商売だと思ったけど。 歴史…

外国語で発想するための日本語レッスン

著者の別の本がよかったので買った。今回もよかった。テキストの分析をヨーロッパ人がどのように学んでいるかがかいつまんで述べられている。実際に彼らが学ぶような方法で解釈した場合どのようになるか、という実例も豊富。いざ自分でやろうとすると少し説…

Sarajevo Marlboro

飛行機内読書。地名、人名、日付の意味するところが分からないので中身を消化し切れていない。もう一度読んでいる。サラエボ包囲の年表、各都市がムスリム、クロアチア、セルビアのいずれの支配下にあったのかを示す地図などを手元に置いて読みたい。Sarajev…

スペインの女性作家の短編集をひとまず二冊読んだ。日本の女性作家の作品(角田光代とか山本文緒を想定)と通じるものもあるけど、通じるだけに別にあえて読まんでもいいかなあという気もした。遠い国の人が離婚問題や四十代独身としての生き方に悩んでいる…

これ読みたい

ホームセンターてんこ(1) (KCデラックス)作者: とだ勝之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/07/17メディア: コミック購入: 22人 クリック: 1,323回この商品を含むブログ (30件) を見る

英語の本を読んでいたら読むスピードは上がってきた。ボウルズとジーン・リースだからかもしれないが…。それでも日本語の本を読むのの三倍は時間がかかる。これが二倍くらいになったらなあ。 ジーン・リースのエッセイは文化系女子にぴったり。イメージは、…

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遅遅として進まないSheltering Sky。人と人がぶつかる動きが出てくるとスピード感のある、英語でしか書けない文章にお目にかかるように思う。 Slowly Tunner looked up. At the same time he thrust his neck forward a way that sent a thrill of fear thro…

読みたい本のメモ(文庫)

逃亡くそたわけ (講談社文庫)作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/08/11メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (102件) を見る精霊の守り人 (新潮文庫)作者: 上橋菜穂子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/03/28メデ…

ユビキタスとは何か

読んだのは10日近く前ですが。噛み砕かれていて分かりやすいけど、ユビキタスな社会っていいものなのかな? この本とは関係ないけど今年は読んだ本に番号を打っていって冊数をカウントしようと思います。ユビキタスとは何か―情報・技術・人間 (岩波新書)作者…

『シェルタリング・スカイ』、ようやく三分の二を突破。読めば読むほど「自業自得」という言葉が頭をよぎる。なんでも金で解決しようとするのは「旅人」というよりもたちの悪い観光客の典型だよなとも。Jamaica Kincaidが観光を辛らつに描く作品(『川底に』…

山路達也『進化するケータイの科学』

この手の入門書を何冊か読んだけど、用語が覚えられない。実際に自分で使ってみたり、説明してみたりしないとやはり頭には入らないのだろうか?携帯電話など、とても身近にあるものなのに。 この本自体は語り口もやさしく、図も適宜あってとてもわかりやすい…

ロリータ

はてなでロリータに言及している人を何人か読んでみたけど、この本の感想を読むのがおもしろい。

ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』

半年以上かけて読んだことになる。今回は若島訳の新訳。前回は大久保訳と英語をちょっぴり読んだので事実上読むのは2.5回目くらいなのだが前回読んだときには何も覚えていなかったことがわかった。映画もエイドリアン・ラインのとキューブリックのと、どちら…

原田豊太郎『理系のための英語論文執筆ガイド―ネイティブとの発想のズレはどこか?』

科学英語に絞った論文の書き方本。こちらも日本人の間違えがちなポイントを20章にわたり解説。単数、複数の使い分け、冠詞、関係代名詞などなど。例文が完全に理系なので文学とかその他の人文系の論文を書く人にとっては少し取っつきにくいだろうけど、間違…

マーク・ピーターセン『日本人の英語』

日本語と日本人をよく知る英語ネイティブが日本人のために英語の本を書いてくれているなど素晴らしすぎる。英語の強み。 overは地面と平行に軸がある動きで、aroundは地面と垂直に軸がある動き、などの前置詞の語感の問題、副詞をどのように使うかの問題、な…

笹野洋子『「読んで身につけた」40歳からの英語独学法』

「読んで身につけた」ということで、「外国人と楽しくおしゃべりしたい!」という話ではないことは想像がつく。著者は夫の転勤でブラジルに何年も住んだりオーストラリアに住んだりと、日本にずっといるしかない人よりはかなり恵まれた環境にあったわけだけ…

『ざっくりゼロからわかる!知的財産権』

なぜか、読み終わるのに半年近くかかった。 ルームミラーを発明した権太さんと、その幼なじみで弁理士の知子さんのやりとりで知的財産権をわかりやすく解説。1つのトピックは二人のやりとりと、易しい言葉でより詳しく解説した解説ページから成っている。ま…

Sheltering Sky

ボウルズを読んでいる。以前、どこで読んだのか忘れたが、「疾走感のある文体で一気に読める」といったことが書いてあり、なるほど、と思って原書に挑戦したら挫折したことがあった。五年ぶりに読み返してみたら確かに読みやすい。登場人物の心理描写に絡む…

Rodrigo Rey Rosa

東大の駒場キャンパスであったRodrigo Rey Rosaの講演会に行ってきました。全体の距離が近く、温かい感じでさらに意外にもと言っちゃなんだけど人がけっこう入っていてよかった。 驚きの質問も出て内心びっくりした人も多かったのだろうけど、NGかもしれない…

ノーベル文学賞

ドリス・レッシング(邦訳のリスト)になりましたね。村上春樹も有力候補とみなされていたみたいだけど、日本ではあまり話題になっていなかったような。大江健三郎受賞以降誰が受賞したのかも知らなかったほどなので、文学賞は意外と話題にもならない賞なの…

梅津信幸『あなたはコンピュータを理解していますか』

みそ汁の塩分、自動販売機など身近で分かりやすいたとえでコンピュータの根本を解説する。とにかく例が分かりやすく、イラストもほどよいのでここに載っていることは最低限文系頭のわたしでもそれなりに分かった(気がする)。エントロピー、チャネル、参照…

ジェームス・D・ワトソン『DNA』(上)

「○○な××」といったたぐいの形容詞+人名が多発する外国のジャーナリズム文で書かれている。読み物として楽しい本だけど、個人攻撃や、ややヒステリックな調子が気になる。だからこそ、くだけた調子で読みやすいのかもしれない。二重らせんの構造を解明した…

星野力『甦るチューリング―コンピュータ科学に残された夢』

ひとまず読了はしたものの、チューリングさんが何者かということも上手く説明できない程度にしか分かりませんでした。そもそも、「チューリングマシン」が何か分からない。わたしには分からない新しい世界が広がっている感じがして少しだけわくわくしました…

池内了『禁断の科学』

あとでゆっくり書こうと思っていたんだけど、週末が終わってしまったので忘れそうだからメモ。 科学者の「真理」と「倫理」との葛藤を、戦争協力を軸に描くI部と、現代の新技術の光と影を描く第II部から成る。 原子力発電は、原子核反応を化学反応で扱おうと…

『よくわかる最新通信の基本と仕組み 第2版―意味と役割を基礎から学ぶ 通信の常識』

仕事用。電話の仕組みから、移動体通信、インターネット、IP電話、ユビキタスまで。取り扱っている範囲が広すぎ(通信すべてを扱うのだから当たり前だが)て、「これも通信でくくれて、インターネットってのは何となくこんなものか」と人に説明できない程度…

『現代科学のキーワード』

読売新聞科学部がまとめた、最新科学のキーワードの解説。新聞記者が書いた本だけあって、たとえ話も取っつきやすいものが選ばれており、読みやすい。「今の時代これいっとけば取りあえず丸く収まる」ような社会の常識に溢れているので、それに少し食傷気味…

山口幸夫『理科がおもしろくなる12話』

電車で本を読む以外、仕事以外のことをしていない今日この頃…。残業と言っても早く終わるのに、この疲れっぷりは基礎体力の無さが問題なのかもしれない。 さて、この本はジュニア新書の中の一冊。中高生向きだけに、優しくおじさんが語りかけるような文体。1…

ミラン・クンデラ『別れのワルツ』

数年前(七年か八年前)に『存在の耐えられない軽さ』を読んで以来のクンデラ。その時は友達に薦められて読んで、思ったよりも楽しめずに困惑した。やたら心理を細かく解説するのがだめだったのかもしれない。 ストーリーは偶然の積み重ねで本人曰く陳腐な手…