ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』

半年以上かけて読んだことになる。今回は若島訳の新訳。前回は大久保訳と英語をちょっぴり読んだので事実上読むのは2.5回目くらいなのだが前回読んだときには何も覚えていなかったことがわかった。映画もエイドリアン・ラインのとキューブリックのと、どちらも見ている。
ハンバート・ハンバート氏の手記という体裁の中からもロリータの躍動感というか、余り清潔感もないしだらしなく、生意気だが生き生きしていて途方もなく魅力的な姿が飛び出してくる感じがする。他の人物は全体に気持ちが悪いと思う。
小説の細かい仕掛けについては手取り足取り誰かに教えてもらってもわからなさそう。若島先生の本が出ているようなのでこちらを参照しつついつか(いつだろう?)英語版を再読してみたいと思う…。難解な文章は悪だとか、そんなことはもう言わない。何カ国語かで縦横にことば遊びに走り回る文章を楽しむゆとりと謙虚さは少しは持ち合わせつつあるのではないか、とも思ったりする。そう願うばかり。

ロリータ

ロリータ

ロリータ、ロリータ、ロリータ

ロリータ、ロリータ、ロリータ