図説 英国コッツウォルズ―憧れのカントリーサイドのすべて (ふくろうの本)

コッツウォルズとはイングランド南部の、ナショナルトラストなどによって守られている里山地域のことを指すらしい。この本は主に旅行者がターゲットらしく、短い滞在期間でもちょっとした隠れ村に行ったり、お買い物をしたりと楽しめるようにたっぷり写真付きでコッツウォルズを紹介している。
イギリス好きの人にも色々あると思うのだけど、一大潮流が庭とかお茶とか田園風景とかケーキではないかと思う。紹介されている写真は確かに美しく、田園風景を守ってそこに住むことが1つのステータスとなって、さらに保護が進んで美しく保たれる仕組みはうらやましいと思った。たまに日本に来て田舎に住んでいるイギリス人がいるみたいだけど、そういう感覚を日本に持ち込んでいるのだろうな。イギリス人でなくとも、旅行で日本の田舎で過ごすとよさは感じるが、そこに住み着いて保全に参加するとなると難しいだろう。コッツウォルズは、ステイタスが保証されている場所でありシステムも確立しているから特別なのであって、イギリスの真の田舎は荒れ果てているのかもしれないが。
自然の美しさは残したまま、危険はなくして人間が存分に楽しめるようにするという考え方が徹底していると思う。それはスイスの山岳リゾートでも感じた。