山口幸夫『理科がおもしろくなる12話』

電車で本を読む以外、仕事以外のことをしていない今日この頃…。残業と言っても早く終わるのに、この疲れっぷりは基礎体力の無さが問題なのかもしれない。
さて、この本はジュニア新書の中の一冊。中高生向きだけに、優しくおじさんが語りかけるような文体。12章に「生命とは何か」「環境ホルモン」「原子力発電と放射能のゴミ」など取っつきやすいテーマを散りばめて、各章の最後にはもっと勉強したい人のためのブックガイドもついている。このブックガイドがまた中高生向けに選択してあるので読みやすそうなものが多い。というわけで、科学を思い出したい人や、いろいろとざっと知りたい人には便利な本であると思う。ただ、岩波だからなのか、経済効率などよりも地球環境を守る、人類の未来、などを重視しているため、一種の類書であるブルーバックスのキーワード本(明日あたりアップできるはず)とは方向性が正反対。
こういう入門書を読んで感じるのは、一度腰を据えて物理や化学の高校の参考書をひもといて一から勉強し直さないとだめだなということ。副読本として、科学本を読むようにすれば理解も深まり、飽きることもない、のかもしれないが物理は考えただけでめまいがする。

理科がおもしろくなる12話 (岩波ジュニア新書)

理科がおもしろくなる12話 (岩波ジュニア新書)