Haruki Murakami
また性懲りもなく村上春樹を読んでいる。今度は「国境の南、太陽の西」のドイツ語版(「危険な恋人たち」というタイトルになっている…)。日本語、スペイン語に続いて三度目の読書なわけだけど、前回(その1、その2)とはちょっと違う感想を抱いている。世代間のギャップ(戦中派の自分の両親との差、義父との資本主義に対する見方の差とか)が意外と書かれていたりとか。人生への積極的な働きかけがまるで見えないこと(バーを経営して成功するのも、義父に言われたから何となくやってみたのが始まり)、自分の現在についてどっしりとした現実味がないこと、等々。
今回まだそこまで辿り着いていないけど、最後のほうで突然主人公が自分が年を取ったと実感するところがある。物語の舞台はおそらく1987年、バブルの真っ直中だがその絶頂で急にもう若くないと気づくというのが、戦後に生まれて高度成長と共に育った世代が人生の曲がり角を迎えると共に日本経済も低迷期へと進んでいくというのに重なるようにも思った。
最近村上春樹の新しい作品を全くチェックしていないのだが、主人公たちはどのように年を取っていっているのだろうか、それが気になってきた。
Nat King Coleの歌う"Pretend"
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- 作者: Haruki Murakami,Giovanni Bandini,Ditte Bandini
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Al sur de la frontera, al oeste del sol/ To the south of the border, west of the sun (Maxi)
- 作者: Haruki Murakami
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