014 古川日出男『ロックンロール七部作』

七大陸にまたがるロックンロール偽史。「あたし」という語り手の語り口が気に食わない。新しさ、今ここ、というのを押し出してくるので抵抗がある。
でもこの猛烈に突っ走っているのに話の組み立ては整然としていて最後にパズルがはまるような感じを味わえる(だまされてるのかもしれないしもっとメタに読むべきなのかもしれないが)スピード感は独特でまた手を出してしまいそうだ。
あまり現代の作家を好んで読むわけじゃないけど、男性作家はこういうあらあらしくて暴力とかもあってスケールが大きく、女性作家は身の回りのこととか恋愛の機微とか女同士の微妙な関係とかを細かくどっちかというとねちねち書く、見たいなのが多いのか?

ロックンロール七部作

ロックンロール七部作