081 Pérez-Alonso, Susana. En mi soledad estoy
前回少し書いたように、かなり読みやすいです。続いてCarmen Martin Gaiteを読んでみて、この本の読みやすさがはっきり分かった。文章もあまり複雑ではなく単語もそれほど難易度が高くないようだし、日本の女性短編作家の作品のような内容なので分かりやすい。
- Camila
- 家族から変人と見なされていた祖母Camilaの思い出をその孫娘が語る。
- Golpearme? No, eso no...
- 訳もなく泣いたり子供を怒鳴ったりするようになったPalmiraは友人の薦めでカウンセリングにかかる。夫に殴られるかと聞かれて殴られはしないが、全く自分を夫が評価しないと語るPalmira。時間が来て話を打ち切られ、自宅に帰るPalmira。その五年後、夫は理由もなくPalmiraに手を挙げるようになっていた。40歳を迎えたその日に殴りつけられるのだった(殺された?可能性も)
- Lapsus Linguae
- 黒人の恋人と過ごす友達への腹いせに、友達にバカンスでの男前とのちょっとした体験をでっちあげたメールを送りつける中年女性の話。
- El calor de la seda
- パナマに住む、中国のお姫様とその使用人との息子の子孫の家系の秘密にまつわるファンタジー。日本も出てくる。
- El laurel
- 息子を白血病で亡くしたあと、夫も事故に見せかけた自殺で死んだ未亡人の話。この短編集でいちばんこわい話だと思う。
- Tatuaje
- 建築事務所を営む兄とその妹。妹は仕事上のよきパートナーでもあったが、最近は恋に破れて全く調子が出ない。なんとか間に合わせたプロジェクトのプレゼンで、兄は妹の恋の相手がクライアントだったと知る。そこで歌に乗せて恋愛ゲーム(?)が繰り広げられるが…
- No toda mentira es cierta
- 架空の国の王女様がピエロと恋に落ちる。どうも友人をモデルにした寓話という設定みたいなのだがオチが分からなかった。
- Soñaré que no es verdad
- 夫に新しい恋人ができて出ていって以来、一年で太りに太り精神科の勧めでテレビを見続けている女の話。
- Suristan
- 恋の話(かなり短い)
- La permanente
- 内容を忘れた
- Yo sé que tú comprendes
- 家を出て創作に没頭する幸せを享受している主人公の元に昔からの友人たちが押しかけてくる。それぞれ夫との問題、家族との問題、あるいは独身であることの問題を抱えており、それについての会話が続く。会話の言い回しを勉強するのによさそう(スペインの中年女性の会話)。
En Mi Soledad Estoy/ My Loneliness (Best Seller)
- 作者: Susana Perez-alonso
- 出版社/メーカー: Debolsillo
- 発売日: 2005/11/30
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログ (1件) を見る