五味文彦『武士の時代』

またジュニア新書…
鎌倉時代から応仁の乱直前まで。文化面社会面にも目配りされてて頭を整理するのによかった。これでジュニア新書の日本の歴史シリーズは四冊読んだ。武士政権であった鎌倉幕府室町幕府も、天皇という権威を利用して統治していたわけで、天皇家はそれこそ大和時代から延々と、実権があるときもないときも、国の支配者であり続けたのかと思うと気が遠くなるほどだ。また、戦乱のもと自治もすすみ、農民の一揆が起こったといえど、「天下を治めるものは正しい政治を行うべきである」という発想は変わらず、農民とかが自分で国を治めるというのはないから、民主主義ってのは改めてとんでもない発想だよなと思った。

武士の時代―日本の歴史〈4〉 (岩波ジュニア新書)

武士の時代―日本の歴史〈4〉 (岩波ジュニア新書)