立川武蔵『日本仏教の思想−受容と変容の千五百年史』

「日本仏教の思想」というタイトル通り、仏教の思想的な面に立ち入って話が進むので難しい。著者はインド哲学が専門のようなので、たびたびインドの仏教の話が出てくる。文章そのものではなく、哲学に触れた部分の中身が難解。
著者は日本仏教は最澄空海を最高点に、世界と向き合おうという姿勢を失っていくとみているらしい。そのため、室町以降の記載は少ない。しかし、明治維新後の仏教が重要であるという認識があり、その展開についてはさらに別の場所で追求したいとも書いている。その本は出たのだろうか?

日本仏教の思想 (講談社現代新書)

日本仏教の思想 (講談社現代新書)