La ley del deseo

アルモドバルをまた見ました。スペイン語に全くついて行けなかったんだけど、疲れているから?

<エンタメ・プライス>欲望の法則 [DVD]

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あらすじ:
映画監督のパブロはある日アントニオと知り合い関係を持つ。パブロに執着を示すアントニオだが、パブロはアンダルシアに帰ったフアンのことを忘れてはいない。一方、パブロの妹(性転換した元弟)ティナは母親不在の少女アーダの面倒を見ている。家にマリア様の祭壇を作り、ことある毎に祈りを捧げる二人。親元のヘレスに帰る(夏休みだから?)アントニオは、パブロに手紙を書くように求めるが、親に関係がばれないように女性の名前で書くことを求める。パブロは執筆中の脚本の主人公、ラウラ・Pの名前でアントニオに手紙を書く。フアンからの電話で、彼の働く灯台を訪ねることを決意したパブロは、アントニオに「君を愛していない。愛しているのはフアンだ」と告げる手紙をアントニオに送る。手紙を受け取ったアントニオは、トラファルガーの灯台のバルで働くフアンに会いに行き、パブロはもうフアンを愛していないし、会いに来ないと告げる。パブロが触れた全てのものを自分のものにしたいというアントニオはフアンに関係を迫るが、拒絶され、手違いでか故意にか、フアンを崖から突き落として殺してしまう。フアンに会いに来たパブロは変わり果てた姿を見て愕然とする。パブロはヘレスにアントニオを訪ね、フアンを殺したのはアントニオと知ってその場を逃げ出す。訪ねてきた警察にアントニオはラウラ・Pの名前を出し、アントニオはラウラと付き合っており、パブロはそれに嫉妬していると告げる。警察から逃げる過程でパブロは木に追突してしまい、記憶を失う。警察は執拗にパブロを追うが記憶は戻らない。記憶の戻らないパブロに、ティナは両親の離婚は自分が父親と関係を持っていたのが原因であり、両親が別れたあと父親とモロッコで暮らしていたときに性転換したこと、その頃は幸せだったが他の女ができて捨てられて、偽のパスポートでパリに渡ったこと、母親にもパブロにも会う勇気がなかったが母親の葬式でパブロに会い、許してくれたことに感謝していることを告白する。ある日パブロは記憶を取り戻すが、しばらくは隠すようにティナに頼む。ティナは久しぶりに男性と関係を持てたと嬉しそうに告白し、パブロはそれを祝福した。警察がパブロを尋問する過程でアントニオの名前を出し、アントニオは最近ティナと親しいと告げるとパブロの顔色が変わる。ティナの彼氏とはアントニオだったのだ。全てを悟ったパブロはティナのアパートに電話して逃げるように伝える。パブロが死んだと嘘をついてアーダと共に逃げだそうとするが、アントニオは外に警察がはっているのに気づいてしまい、ティナを人質に取る。パブロが部屋に来ることを条件にティナを解放し、一時間だけ猶予を与えられたアントニオは、何もかもを犠牲にしてでもパブロに会いたかったと告白し、二人は関係を持つ。一時間後、アントニオは銃で自殺する。

  • 執着がひどくておかしくなってしまう人がアルモドバルにはよく出てくる。
  • 「北野組」ならぬ「アルモドバル組」があって、同じ人がいろんな役をやっているのでそれをチェックするのがおもしろい。医者役の人は、『マタドール』の元闘牛士役だった。
  • ど派手な柄のシャツを売っているお店の店員(オネエ)が印象的だったので調べたらページあった。パーティーのオーガナイズや映画の宣伝、衣装の担当などをしているらしい。どうもモビーダ・マドリレーニャの中心人物の一人っぽい。http://www.pepepatatin.com/
  • 話としては過激と言ってもいいのに、あんまり印象に残らない映画だった。アルモドバル節に慣れてしまった?アントニオのストーカーぶりは怖いんだけど、ぞっとするってほどじゃない。恋する人のお茶目さも残っている。狂気っていうなら『私が、生きる肌』とか最近のの方が怖かった。はちゃめちゃな世界なら『バチ当たり修道院の最期』やらの方が無茶苦茶で引っかき回していると思う。あんまりエスパニョラーダでもないし。
  • ゲイの純愛ストーカー映画を2013年にイギリスで見るのと、80年代後半にスペインで見るのとでは全然意味が違うってことは考えないといけないのだろう。私自身もこういう話に慣れてしまっているしなあ。