「しそいりわかめ」と「しそわかめ」

夫の実家が山口県なので、結婚してから「しそわかめ」を食べるようになった。「しそわかめ」とはわかめ主体のソフトなふりかけに、シソ風味がついてゴマも入っているというものである。塩辛さも適度で、ほのかに甘みもありおいしい。荷物に入れて送ってくれたり、山口に帰ったときに買ったりしてだいたい絶えず冷蔵庫に入っている。
あるとき「しそわかめ」の袋の裏に「松蔭先生も食べていたかもしれないしそわかめおにぎり」といったようなことが書かれていることに気づいた。確かに名産かもしれないが、なんだか適当な書き方だと話していたら、次に購入した袋の裏には「金子みすゞのふるさと仙崎ではしそわかめが…」という記述に変わっていた。おそらく、松蔭先生の話を適当に書いたら松蔭先生を尊敬する人から苦情が来たので書き換えたのだろうと納得していた。ところが、今日昼にしそわかめを食べたので思い立ってググったら、この記事を発見した。

孫引きになるが、以前は

明治維新の立役者を教育した吉田松陰先生の
ランチタイムはもっぱら
わかめむすびで高杉晋作
木戸孝允・山形有朋等々
にも分けられ一緒に食べられたということです。」

と書いてあったのが、曖昧な書き方に変更になったという。それがさらに進んで、まだ苦情がすくなさそうな金子みすゞになったのか、と思ったらそれも違っていた。コメントに、

私もしそわかめが好物なのですが、我が家では「井上商店」ではなく国近商店の「しそいりわかめ」です。裏書には吉田松陰ではなく「金子みすゞ」です。こちらも「食べていた」とは書いてませんねwww

とあったので家にある「しそわかめ」を調べたところ、うちにあったのは国近商店の「しそいりわかめ」であった。2種類あったことなど気づかずに食べていた。夫がCMで慣れ親しんでいたのは国近商店のしそいりわかめの方らしいが、パッケージの変化に気づかなかったのを見ると昔からどちらも食べていたのかもしれない。井上商店ウェブサイトによれば、しそわかめ販売開始は1980年とのこと。国近商店のしそいりわかめがいつから売られているのかはウェブサイトからはわからなかった。CMがかなり古いので、90年代の頭にはすでにあったものだと思われるが、しそわかめよりも古いのかは分からない。


(写真は国近商店井上商店のウェブサイトからお借りしました。)
パッケージもほぼ同じサイズで、透明で上がファスナーになっている形といい、真ん中に菱形を配置するデザインといい、商標や意匠で何か問題になっていてもおかしくなさそうだが、そういうニュースは見当たらなかった。これはどっちかが訴えてもいいレベル。
今度両方を買ってきてもらって食べ比べてみたい。
両商品のCMを貼っておきます。