ヘルシンキ2日目 再会とスヌーピー探し

9時半くらいまで寝たら体調も回復。11時半から友達と会うことになっていたので歩いて駅まで。

港。変な設定で撮ってしまい妙に青かったので修正したけどまだなんか変…。

凍り付いています。
友達はドイツで知り合ったカタルーニャ人。ドイツで知り合ったフィンランド人パートナーがストックホルムポスドクをするのに伴いストックホルムに2年住み、その後フィンランドに永住予定で引っ越してきたという強者である。語学がよくできて、カタルーニャ語スペイン語ネイティブで英独伊スウェーデンフィンランド語に堪能、加えて古代ギリシャラテン語現代ギリシャ語もよくできるみたい。確認したことはないが、当然フランス語もできるんだろう。フィンランド語はまだまだだと言っていたが普通に会話する分には問題ないみたいだった。
まずはよく分からないままKamppin Chapelに連れて行ってもらう。昨年2012年ヘルシンキはワールド・デザイン・キャピタルをつとめ、その一環で建てられたらしい。

以下もらってきた日本語パンフレットから抜粋:

このチャペルは、人々がそれぞれ自分自身と向き合う沈黙の時間を持ち、さまざまな人々との出会いの場となるように、と言う願いの元に建てられました。フィンランド一忙しいこの都会のエリアで心を安らかにし、落ち着かせる機会を人々に与えています。

そういった理由から、結婚式や洗礼などの宗教的イベントは行われていないそうである。端っこに見た目が石のようだが実はビーズクッション、という置物?クッション?が置かれていたのが気になった。教会は教会でも、昔からあるような教会や、人が集まっている教会については存在を少しは理解できるような気がするんだが、こういう場所は理解できない。「祈りの場」というのがどういうのか分からないんだと思う。私は無神論者ではないので何らかの存在を信じてはいるんだけど、あくまでアミニズム的な信仰しか理解できない。「その場にいらっしゃる神様にご挨拶する」とか、「先祖に何かを報告」とか。
教会の後、しばし迷ってから「ここで見つからなかったら、フィンランドにはない」とまで地元民に言われているという巨大書店Akateeminen kirjakauppaへ。父に頼まれたフィンランド語とスウェーデン語のスヌーピー本を探すのを手伝ってもらうため。結局なかったのだが、書店自体は大きくて各国語の本が揃い、広々として居心地のいい空間だった。カフェもある。本は高すぎてあまり買う気にならない。語学の本で35ユーロとか…。語学の本は意外にも日本語が充実していた。どうも、フィンランド在住の日本人がフィンランド人向けに本を書いている様子。フォントも海外本だとおかしいことがあるが、きれいなフォントが使われていた。フィンランド語日本語旅行用辞典を衝動的に購入。

大聖堂。前にはロシアのアレクサンドル2世の銅像がある。フィンランドではアレクサンドル2世の治世はよきものとして記憶されているそうである。
お昼どきになったので大学の図書館の中のカフェで昼食。友達はまだお腹が空いていないしお弁当があるから、とお茶だけ飲んでいた。私はスープを。無料でパンとサラダバー(おかわりはできないと思う)がついて6.5ユーロくらいだったから、フィンランドとしてはかなりお得。スープはジャガイモと鶏肉で、なぜか黄色っぽく(カレー?)少しピリ辛だった。サラダはコールスローのようなものもあり、どこかロシアっぽい。カフェは1時半には食事の提供が終わってしまい、3時で閉店だった。早い。フィンランド人は11時半頃に昼食を取ることもあるという。スイスを思い出させる生活リズムだった。
用事を済ませた夫が合流し、三人でアパートに戻ってゆっくりおしゃべりをした。住民が30人くらいしかいない地区にある、パートナーの祖父母の家に住んでいるという。80年だか90年前の家でぼろぼろだから改装が必要で、樹を裏の林から切り出すところから始めており、まだ全然進んでいないらしい。まず切り出して一年乾燥させて乾燥させるということで、今年の夏に本格的に改装を始めるみたい。冬の寒すぎる日には、暖房完備の夏の別荘に逃げたとか。私たちが訪ねた週の前の日曜日にフィンランド南部でもオーロラが見えた話など、おもしろい話が盛りだくさんだった。
六時過ぎに友達を中央駅近くのトラム駅で見送り、再び一人でスヌーピー探索へ。迷って全然違う方向に向かって歩いてしまい、お目当てのSuomalainen Kirjakauppaにたどり着くのにかなりの時間がかかった。結局ここでも見つからず。ガイドブックコーナーでこっそりレストランのメモを取る。

迷っている最中に入り込んだショッピングセンターFORUMの案内板。こちらはフィンランド語で、裏面にはスウェーデン語で同じものがある。

右手の建物は、ヘルシンキ市内で一番高さがある建物であるSokos Torni Hotel。この写真だと高さが分からないが、上に塔のようなものが付いている。それほど高いようには思えなかったけど、ほとんど高い建物がないためにそうなるらしい。建物の雰囲気がちょっと日本の高級温泉旅館っぽい。他の人の写真だけど全体像はこちらで
食事は宿で適当に取ることに決めたので、トラムに乗って宿に戻り、夫が買ってきてくれたスーパーのお総菜を食べる。ロールキャベツのようなものと、肉団子と、サラダと、パンと、チーズの残りだったかな。ちゃんと覚えていない。ロールキャベツのようなものはどことなく甘かった。
夕食後は待望のサウナ。ホテルの地下にある共同サウナに行く。銭湯ではなく、1時間刻みで前もって予約するようになっているため、家族や友達や恋人とゆっくり入ることができる。写真がないのが悔やまれる。下に見取り図を描いてみた。

入ると左手にトイレ、右手にロッカーとベンチがある休憩室兼脱衣所があり、奥にシャワールームとサウナがある。サウナは木でできていて、ベンチも木製だから木の香りがして日本の檜風呂を思い出させる懐かしい感じ。サウナマシーン(?)は強さ調整可能、最初に入りたい時間の長さでタイマーをかける。ふたを開けると中に電熱器のようなものがあり、そこに向かって水をかけて蒸気を出す仕組みになっている。10分20分とサウナで過ごし、外で同じくらい休み、また戻り、というのを繰り返すらしい。この日会った友人のパートナーは、冬はサウナに入った後外で雪の上を転げ回って体を冷やしたりするそうである。これは、テレビでも放映されるフィンランド冬のおなじみの風景らしい。さすがにヘルシンキの街中では雪も薄汚いしやる人はいないんじゃないかとのこと。
予約一時間めいっぱいサウナを楽しんで部屋に戻って、スーパーで買ってきて冷やしておいた冷たいキーッセリを食べて至福のひとときを過ごす。サウナ実は全然期待していなかったけど、素晴らしい発明だった。新陳代謝がよくなってここ半年分くらいの垢が取れた気がする。サウナマシーンを買って日本でもサウナ小屋を作りたいくらい。イギリスにもサウナが普及していたらいいのに…。