カタルーニャ語

ドイツで仲良くなったスペイン人たちがカタルーニャの人で、カタルーニャ語には前から興味があったし、せっかくだから学んでみよう、と冗談半分で始めてみたらそのうちの一人がいたく感激して頼んだカタルーニャ語の本はプレゼントにしてくれたし、最近は一割くらいカタルーニャ語で話しかけてくるように…。もうあとには引けない状態になった。
カタルーニャ語をめぐる状況は外人であるわたしからすればおもしろい。が、スペイン人(ValladolidやMadrid出身の友人)が「カタルーニャは自分たちは進んでいると思っている。同じ国の中でえらそうに別の言語ばかり広めるんじゃない」と大変ご立腹であるのも理解できる。同じ国の中で四つの異なる言語が使われており、特にカタルーニャではカタルーニャ語ができないと勉強にも仕事にもハンディを負うことになる。アンダルシアでは仕事がないから、バスクカタルーニャで仕事を得られるように、バスク語カタルーニャ語を教えるようにするという意見が出てアンダルシアで問題になっていたようだ。経済的に力のあるバスクカタルーニャで働こうにもスペイン語のみでは仕事がない(しかもそこはスペイン!)というのは納得しがたいだろうな。地域間の差異がスペインの魅力の一つだけど、よく一つの国としてやっていけるな、とはよく思う。
カタルーニャ語だが、常に自分の存在を世界に知らしめる必要のある言語であるだけに、ネット上のマテリアルが異常に充実している。parla.catというサイトでは、無料でカタルーニャ語を学ぶことができる(チューターを付けると学費がかかる)。今のところ入門と初級のみだが、そのうち中級と上級のコースも開設されるらしい。現在わたしは入門(Basic)の1をやっている。毎日一時間以上こなしているのだがまだ終わらない。
Basicでは、挨拶、自己紹介、相手が何をしているかについての質問、毎日の生活を説明する語彙、時間関係の言い方など日常的に使える言い回し、語彙を中心に、文法もみっちりやる。よい教材だと思う。ただしスペイン語ができる人を対象にしているような気もするので、スペイン語の知識がない人には辛いかもしれない。日本の語学講座と異なり、綴りと発音の関係は後回しにされる。ひたすらかなり早いスピードの会話、ラジオ番組風の録音などを聞かされ、内容に合った絵を選んだり、○×クイズのような問題を解くのが多いのが新鮮だった。日本の教科書だと最初はそこまでで習った文法のみを使った例文を学習するが、簡単な例文とは別に、語彙・文法共にさらにその一歩先に進んだ内容の音声教材を使うというのが新しい。
せっかくなのでカタルーニャ語を学ぶ奨学金に応募しようかとも思ったけど、どうしよう。