036 松本健一『司馬遼太郎が発見した日本』
朝日新聞社から「ビジュアル版 司馬遼太郎『街道をゆく』」を週刊で出していたものに、毎号ついていた解説を集めたものらしい。だから付録を集めたみたいでいまいち本の中身が分からない。面白そうだ読んでみようともあまり惹かれない…。司馬遼太郎の各著作を読んだ上で(あるいは、せめてそのビジュアル版とやらを読んだ上で)、読むのが正しい楽しみ方だと思う。
『街道をゆく』の「叡山の諸道」と「近江散歩」だけは読んだことがある。ガイド試験の対策に何か役立つかもしれないと思ったので読んだ。読みにくい文体であまり好きな本ではなかったが、この松本健一の本を読んでも、もしかすると司馬遼太郎はあまり好きではないのではないかと思ったりした。米作りに日本の原点を見るのに反感を覚えるし、「くさみのない人物」を好むあたりもいまいち…。読んでないのにごちゃごちゃ言うのはよろしくないので、「坂の上の雲」と「翔ぶが如く」くらいは読もうかと思いつつすでに数年過ぎている。
司馬遼太郎を敬遠している理由の一つに、以前某授業で「あれは日本人が見てうれしい似顔絵だ。似ていないわけではないが、美化されている」という趣旨のことを言っているのを聞いたからというのがある。
- 作者: 松本健一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 単行本
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