お久しぶりです

12月頭にロンドンから引き上げたあと、12月中は実家のある名古屋に滞在、1月頭に京都に引っ越すはずがひどい胃腸風邪で約一週間延期、1月半ばにようやく引っ越しました。そして新生活に浮かれる間もなく妊娠して部屋が片付かないままにつわりで一月ほど寝込み、ようやく今月頭に回復して今に至ります。二人暮らし前提で買ってしまった家具と家電ばかりの家なのですが(ガラストップのダイニングテーブルとか…。子どもが生まれるなら洗濯機もがんばってドラム式がよかったかもしれない。20年くらい前の建物で作りが古めなので入らないかもしれないけど)まあなんとかなるでしょう。
つわりで死んでいる間はiPhoneで寝たままネットをチェックするくらいしかできず、去年からハロプロの動画を見るのが趣味なんですがそれがさらに進み、やたらBerryz工房の動画を見て励まされたりしていました。あとは他人のつわり体験記や妊婦ブログを読みあさっていました。それとTwitter
あまり関係ない人にとっては妊娠出産ネタは実にどうでもよく腹立たしいことすらあるということは私もよく知っているのですが、つわりで寝込んでいる間に人の書いた体験記に非常に世話になったので、一応メモっておこうかと思います。といってもいいかげんなのでもはやいつなにがあったのか正確には分かりませんが…。

これまでの経緯

2月頭 産婦人科に行き、妊娠が確定
2月12日くらい つわりが本格的になってくる。その前から食後に気分が悪くなって寝ていることはあったし、嗅覚が鋭くなって工事に来た人からたばこのにおいがすることに気づいたりはしていた。あとサラダ油が悪臭に感じたりということも。本格化してからは、水を飲んでも吐く、まではいかないが、ご飯の炊けるにおいはだめ。和食のダシの匂いもだめ。コンニャクゼリーとウィダーとポカリ、途中からプレミアムクラッカー。クラッカーには非常にお世話になった。一時期フツーツクリームブランのシリーズにはまったがそれは途中でだめになった。米菓子もおいしく食べられるのだがだめだった。食べたいものがない中、ドイツパンを食べたくなりサンドイッチを買ってきてもらったこともあった。一日に5回から10回嘔吐。夕方6時くらいになると悪くなる。朝はそれほどでもない。また、夫がお酒を飲んだあと、王将などを食べてきたあとも辛かった。電車に乗って、近くに飲み会帰りの人がいると辛い。嗅覚がものすごく鋭くなり、普段感じない水のにおいも感じるようになり、湯を沸かしていると変なにおいがして気分が悪い。
ひなまつりくらい 食べたいものとしてスナック菓子をリクエスト、思わず一袋完食したところこれまでになく体調が悪化。ポカリもウィダーも受け付けなくなり、脱水症状なのか意識がもうろうとしてくる。ちょうど翌日検診だったので点滴してもらって少し回復した。胃を荒らすものは、食べられても食べ過ぎは控えるべきらしい。
3月3週目くらい 友人が海外よりやってくる。少しおさまってきていたので、天ぷら屋で食べてみたところ、完食できた。その後バーも行って楽しく過ごす。しかし翌日くらいはやはり倒れていた。食べられるものが増えるが、甘辛いダシの匂いのする和食はだめ。一番いいのはトマト味のパスタ。
4月に入ってからはだいぶいい。料理もできるようになったが、タマネギとニンニクは調理すると吐き気が出る。食べるのは平気。外に出かけられるようになってからも、体力が落ちすぎていたのか近所に買い物に出かけるだけでしばらく寝ていた。
4月の2週目くらいからは吐くこともないし異常な嗅覚もおさまってきていると思う。ただし、まだダシの利いた甘辛い味付けはちょっと苦手である。お総菜コーナーのにおいも苦手で足早に通り過ぎてしまう。

その他雑感

最悪でも9か月という終わりがあること、原因がはっきりしているし嬉しいことであること、夫の協力があったこと、だらだら一日中寝ていることに抵抗がないこと、などにより、思い出すだけで泣けるとか、こんなつわりなら二度と妊娠したくない、ということはない。行動的で自分自身が動き回らないと心が落ち着かない人、他人に世話してもらいつつ寝ていることに罪悪感が強い人にとってはひどく辛いかもしれない。ただし一日に10回吐いたりすると本当に嫌になるし、料理が好きなのに食べたくも作りたくもなくなるのは悲しくなるし、友達とも会えなかったし、外に出ていろんなにおいがすると気持ちが悪いし、楽ではなかった。あとぼんやりとして全く集中できなかったし半分別の世界にいる人みたいになっていた。
吐き気は胃腸風邪とか食中毒で吐いて体が裏返るような、全身から血の気が引くような、ああいう感じとは違ってもっとすっきりとしているので食中毒がずっと続くみたいなしんどさはなかった(もちろんしんどいし背中に力が入って体が痛い)。思わぬ効能として、免疫が下がるのかつわりの最中は花粉症が全く出ず、アトピーもよくなった。さらに、ホルモンのせいなのか妊娠前よりも機嫌がよく、寛容である気がする。単にぼーっとしてあんまりものを考えなくなっただけかもしれないが…。
しんどいときは本当にしんどく、気合いで何とかなるとか気のせいだとか甘えだとかではなくコントロール不能にしんどく、腹の子を思うと無理することも怖い、そういう状況が無関係な人にも共有してもらえたらいいのになあと何度も思いました。私は主に家で寝ていただけだけど、私は起き上がれなかったあの状況でも働きに出たり子どもの世話をしている人は多いはず。電車で毎日通勤している人、立ち仕事をしている人、しんどいときも休めない人、たくさんいると思うけど、つわりで辛い時に周りが助けたり休めるようになったら本当にいいのに。しかし「つわりしんどいし流産リスクもあるので、妊婦のことは思いやってください」っていうと、だから女性はかわいそうだから働かず専業主婦になって家で休んでいたらいいよ、という謎の配慮も生まれそうなのでその辺を喧伝すべきなのか難しいと思った。妊婦でもつわりがなくて全然苦しくない人も実際いるので体験談もまちまちで、あの人はこうだったのに、自分はこうだったのに、お前は甘えてるのか!と見なされることもありそう。
3月末から四月頭くらいは体が楽になって浮かれて出歩くと翌日揺り戻しがあり、胎児が自分を忘れるなとアピールしているようであった。あと今思いだしたけど、ろくに食べられず一日に5回くらい吐いていたので私は痩せていったのに、胎児の成長が無茶苦茶順調だったのは、嬉しい反面おそろしいと思った。エコーで見たら手足を激しくばたつかせていてだるまに小さな手足がついたみたいな起き上がりこぼしのような形なのになぜかかわいいと思ったが、同時に私とは別の人格があきらかにそこに存在していたので私が何をしようとこいつは好き勝手するんだろうな…胎教を実践して子どもがおとなしいいい子になりましたみたいのが妊婦雑誌にあったがそういうのは無理なんだろうな…と悟った。