オープン・ユア・アイズ

三回目くらいの鑑賞。八年か九年前に一度下宿で見た。その後、どこで見たか分からないけど、スペイン語をまともに勉強しだしてから見た。だからよくあらすじは追えたけど、初めて見たような新鮮さもあったな。
以下、ネタばれします。この映画はネタばれしたらおしまいなので注意。

オープン・ユア・アイズ [DVD]

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  • LE社の社長のフランス人(先生はアルゼンチン訛りがあると言っていたが役者もフランス人だった)って、けっこう要所要所で出てきている。セサルとソフィアがいっしょに写真を撮るシーンにもいた。それにセサルがソフィアの家に行くところで最初に出てきていたか。
  • 冒頭のグランビア空っぽと言うシーンからすでに恐ろしい。人が全くいない世界、というのは何とも恐ろしい。
  • 風呂場の電気を付けたら醜くなった自分の顔が映る、というのも恐ろしい。
  • 筋を追ってみると。最初の「グランビア空っぽ」の夢から覚めてセサルはお出掛け→誕生日パーティでソフィアに会い、家に行き、いい感じになる→出てきたらヌリアが待っている。その車に乗ったら無理心中を図られ、顔面破壊→医者も匙を投げ、ペラージョとヌリアともバーであっても気まずいまま→(引きこもり、LE社を見つけて自殺、冷凍睡眠。ここから夢)→翌朝、ソフィアが路上で寝ているセサルに声をかけ、愛しているという→医者が画期的な治療法で顔を元通りにする→ソフィアとなかよし→隣に寝ていたはずのソフィアの姿が消え、ヌリアが寝ている、しかも自分はソフィアだと言い張る→殴りつけ、警察に行くが頭がおかしいと思われる→ソフィアの写真が全てヌリアに変わっている→再びソフィアの顔をしたソフィアが現れ、セックス→突然またヌリアに変わったので、逆上して窒息死させる。顔もまた醜く変貌する→(おそらく逮捕、精神障害者用の刑務所らしきところに収監)→精神科医のアントニオがセサルからこれまでの経緯を聞く→催眠術で「エル」のこと、自殺したことを聞き出す。アントニオとセサルの間に父と息子のような感情が生まれる→テレビでLE社の社長がしゃべっているのを見る→ネットで検索、会社に出向く→「冷凍睡眠中、外界との落差を少なくするため、冷凍睡眠に入ったことすら分からないような夢を見せるようになっている」という話を聞く→外に出て銃撃戦→誰もいなくなった世界で、LE社の社長と話→アントニオも何もかも夢であり、今はセサルが死んで150年経っていると聞かされる。ビルから飛び降りれば150年後の世界で再び生きられると聞く→飛び降りる→150年後の世界で目覚める?女性が泣く誰か(セサル?)をなだめている声が聞こえる。
  • 冷凍睡眠の夢は路上で眠り込むところから始まる、ということになっているけど、最初からかなり悪夢っぽい。ヌリアがすでに悪夢めいていると思う。
  • 男性にとって、最終的には友達の感情も省みないセサルみたいな人と親友、というのはどういうものなんだろうか。おこぼれに預かれるという感じすらしない。
  • 怖すぎて見てからすでに数日経つのに夜眠るときびくびくしている…。
  • どこから夢ととってもいいのかもしれない。
  • アメナバル監督のインタビューを少し見たが、つるっとしたきれいな顔をして目が怖い人であった。穏やかな話しぶりも。この人は本当に怖い映画を撮る人であると思った。
  • とにかく怖くて怖くて。「見たくない悪夢」をわざわざ映画という形で見ているような感じ。
  • ペネロペは、このあいだ見た「エレジー」でも「自分が美しいことをよく知っている女性」という役だったけど、これもそうみたいだった。