077 町田貞子『続 暮らし上手の家事ノート』

本音を言えば、いつも時間があって思い立ったら好きなことをできるのがいちばんよいのだ。でもそういうわけにもいかない。整理整頓が嫌いだし掃除も嫌いだが、汚い部屋が好きなわけではない(ただし、普通の人よりは気にならないみたい)。いつでも友達を呼ぶことができ、あわよくば褒めてもらえるような家に住んでみたいとは思う。家事ができる人、家がいつもきれいな人は尊敬する。汚い部屋に住んで、好きなことしてるのもまあまあいいのだけど、きっちりかっちり家を使いやすい状態にキープして生き生き動く、というのもうらやましい、というせめぎあいの中で読んだ。
主婦というと「女性も社会に出るのがよい」という風潮の中でいまいちな響きの言葉だけど(特に私はキャリア志向の教育を受けているのかもしれないが)、家庭の切り盛りを一手に引き受け、子育てをし家を繕いと仕事は大量にあることがよくわかった。手を抜けばどこまでも落ちそうだし、やろうと思えば天井がない。仕事じゃなくて役割の一種、やって当然というところがきついけれど、誇りを持って主婦という職業を全うする著者の姿勢はすごいとしか言いようがない。
著者が主婦業をしていた頃がまさに主婦が主婦として必要とされていた頃なんだろうなとも思う(1930年代から70年代くらい)。あと勤め人の妻じゃないと主婦はできないよな。農家とか、こんなに手間のかかる整理術や片手間仕事はできないと思うし…。
古くなった服を直すとか、ソックスの底だけ編みなおすとか、リフォーム系は今あまり役立たないかもしれないけど、掃除の仕方、一年の計画の立て方などは参考になることが多かった。なんだかんだいって、家族のデータを書き込む用のノートとか、来年の手帳とか買ってしまったよ!来年の手帳は早めに買って、来年の予定を立てておくのがいいらしいので…。