041 松本道弘『上級を目指す英会話』

「英語道」を推進するだけあって、武道か何かの教科書のような趣がある(狙ってるのだと思う)。煽動する書きぶりなので引いてしまったり、反感を覚えたりする箇所が多くあった。あまりにもこの人は英語にはまりすぎなのではないか?と思ったり…。しかし、これもディベートやスピーチで鍛えた方法の一環で、あえてそういう書き方をとっているのかもしれないと読み進める。
気になった点についてメモ。

  1. 英語はwhy-becauseロジックの言語である。これは、ヨーロッパ系言語ならそうなのではないかと思う。以前ペルー人にスピーチの練習に付き合ってもらったときに、「大事なのは、por que?とpara que?だよ」と教わった。なぜ?なんのために?という問いを軸に話すんだそうである。スペインに行って数ヶ月、「意味が分からない」といわれる事が多かったけど、話のロジックがないっていうのも理由だったのかもしれない。
  2. ゲーム的要素を重要視。スピーチの際も、観客は倒すべき敵と考えて話す。相手の気を読みながら、間合いを取りながら思ってもいないこと、興味もないことも尋ねて追い込んだりと、私のまったく苦手な分野だ。そういう場になると勝負を降りてしまう。勝負は勝負で、個人攻撃とは別だとは思えないんだろう。日本語で話す際にもきちんと問題を討論できるかは大事なのだからある程度訓練はすべきだろうと最近は思っている。

上級をめざす英会話 (講談社現代新書)

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