008 柴宜弘『ユーゴスラビア現代史』

良書です。
奥付によれば、この本が出版されたのは1996年なので、もう十年以上経っている。その間に旧ユーゴ地域ではさまざまな事件があったはずだが思い出せなかったり知らなかったりする。

今思い出せたのはこれだけ。クロアチアのトゥジマンは戦犯扱いになってたような?と思ったがそうではなかった。それに1999年に癌で死亡している。
バルカンの本は何冊か読んだのにいまだに把握しきれない。この本は、オスマン帝国神聖ローマ帝国の瓦解前夜から語り起こし、1996年現在までの歴史をわかりやすく述べている。セルビア悪玉論等に与せず、中立であろうとする姿勢が感じられる。年表や地図も随所に織り込まれている。まずはこういう本からバルカン(旧ユーゴ地域)を知るのがよいように思う。

ユーゴスラヴィア現代史 (岩波新書)

ユーゴスラヴィア現代史 (岩波新書)