「内面の吐露はしない」という方針でこのはてなでは書くようにしてきた。たいがいのことが長続きしない中で、ネット上の空間に何事かを書くことだけは七年以上続けている。19歳から書いているが、大学を変わってからは、あまり心の中のことをどうのこうの書くのは避けたくて書く内容を少し変えた。内面を吐露しつつ自分を見つめたりする時期はもう終わりにしよう、と思ったのもあったし、実生活でもつながりのある友人も不特定多数も含む多くの人に独り言を読んでもらって慰めやらを得ようとするのは甘えだと思ったからだった。何かあるなら顔を見て話せばいいし、何も文章化することもないと、むしろ文章化したらその中身に自分が縛られる、とも考えた。でも今日からしばらくいろいろ書いてみようと思う。
26になったからといって悩む必要がなくなるほど心が頑丈になるわけもないし、特別進歩したわけでもない。一つ一つ何かを上手にあきらめるすべを身に付けなければいけないのに、と焦りながら、かつてよりよっぽど現実的ないろいろな悩みの前で右往左往しているだけだ。このところ、小学校の教室で飼っていたアゲハチョウのことを思い出す。必ず一匹や二匹、脱皮や羽化の段階でしわしわになって死んでいくのがいたけど、自分もそうなんじゃないかと思うことがある。周りは飛び立っていくのに、私はどんどん価値のない存在になっていっているんじゃないかと思う。
スペインでは周りとの違いや、店やレストランで容赦なく浴びせられる視線もばねにして「こいつらにバカにされて終わるものか」と半ば思い込みで背筋を伸ばして暮らしていこうとしていたけれど、日本に帰ってから、ひたすら目立たないようにしなければ、みっともなくないように、そつなく暮らさなければ、と身を縮めがちだった。外国のほうが羽を伸ばしていられるのは当然だし、現状に愚痴を言うなんて、甘えているだけだから黙っているようにしていたつもりだった。強がりすぎていたかもしれないな。他の人にとって楽しい話し相手でありたかったし、常にそうであったとは思わないけどそうしているつもりだった。無理してたのかもしれない。
正直いろんなことをどうしたらいいのか分からない時期だけど時間は過ぎていくばかりだ。前に進むしかないって分かっているけど、難しいな。