『終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ』

最近本の感想をまとめるの息切れ気味。今日さっと読んでさっと返すぞ!と実家から帰ってきてひたすら読み続けたが、読み終わったら図書館が閉まる五分前でもう返せず。延滞してるから早く返さねばならんのに…。
バルカン絡みの本は結構読んだ。でもまだ地理と歴史がよく分からないし、何が起こったのかもよく分からない。そもそも分かっている人がいないのかもしれない。著者はフリージャーナリストで、徹底的に現場で話を聞くのにこだわっている。セルビア悪者一辺倒の報道、もはやコソボを報道しようとしない各種メディア、現場に行こうとしない態度への怒りがみなぎっているように感じられる。
内容メモ
一章:見棄てられるセルビア拉致被害者家族、コソボ内の「大コソボ主義」に巻き込まれる隣国マケドニア、難民暮らし
二章:劣化ウラン弾の被害、十月五日の革命の舞台裏、ボイヴォディナ(ハンガリー寄りにあり、ハンガリー人が多く住む)の現在
三章:セルビア・モンテネグロの発足(ユーゴの完全な解体)、ハーグ法廷について(シェシェックの移送について)、麻薬漬けになる若者、シェシェックへのインタビュー、セルビア人被害者家族
終章:スミリャネ村での虐殺、アルバニア人被害者家族へのインタビュー、ペーター・ハントケとの対話
あとがきに代えて:柴宣弘教授との対話

終わらぬ「民族浄化」 セルビア・モンテネグロ (集英社新書)

終わらぬ「民族浄化」 セルビア・モンテネグロ (集英社新書)