ヴィーコ入門

病院の待合室で読書。他に読むものがない状態でなかったら読めなかったと思う。
守備範囲がとても広い人でコンパクトな入門書であるにもかかわらず把握できなかった。ボルヘス経由で、「ホメロス複数説」について知りたくて手を出したけどよくわからず。本人による著作をつまみ食いしてみた方がよかったか。
この本の主眼は、後世の人によってわりと好き勝手に解釈されているヴィーコを同時代の文脈に位置づけて見てみる、ということと、「新しい学」を扱っているテーマ別に解説、ということか。歴史については、現在当たり前となっている視点から過去を見るのではなく、当時の考え方、捉え方がどうであったかを研究し、それに基づいて過去を捉えることが重要だ、という考え方であった、と筆者は説明している。ホメロスのことはよく理解できなかったので、別の本に当たらなければならない。