金沢行き

週末は金沢に行っていた。誰かの死を悼むこと、そのかなしみを誰と、どうやって分かち合うのか、考えるしかなかった。人生も終わりに近づいて孫を喪ったかなしい繰り言を、どうやって聞いていたらいいのか。きっと、あの家にいる誰もが亡くなった人のことを想っていたけれど、おばあちゃん以外、誰もそれを口に出せない。いつか、彼のいた日々も、楽しい思い出とともに、静かに、いろんな人と、思い出すことができたらよいのに。もう彼が亡くなって三年が経ったけど、みな口を閉ざしている。